レコーディングエンジニアの仕事ブログ

レコーディングの事、音楽の事、DAW.DTMの事など適当に書きます

音程の捉え方について考察

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よく「ピッチ感を鍛えるにはどうすればいいですか?」という類の質問をされるので
私なりにピッチ(音程)について考えていることを書こうと思います。

普段私達はどのように音程を捉えているのでしょうか?

絶対音感を持たない人の音程とは相対音感という事になるのですが
相対音感とはいきなり"ミ"の音を聞いても"ミ"とはわからずに
"ド"を聞いた後に"ミ"を聞くと判断できるというものです。

ですのでこの場合の基準は先に聞いた"ド"と言うことになります。
最初に聞く"ド"が若干シャープorフラットしていてもそれに対しての"ミ"を探ることができます。

ですのでチューニングが必要な楽器は基準となるチューナーを用いるというわけです。

では 相対音感で捉える音程とは何でしょうか?

それは音と音の距離です。

この距離とは周波数の事を指します。

12平均律の場合は半音づつ12個音程が並んで1オクターブとなります。

ですのでドとミは半音×4という事になります。

音程を捉えるヒントとして
ここでは半音を10cmとしましょう。

ドとド♯は10cm
ドとレは20cm
ドとレ♯は30cm
ドとミは40cm

という具合です。

よく歌のレッスンなどで先生がピアノを弾いて その音を発声する というような事が行われていますが
それではいま聞いている音を同じように出す という練習でしかなく
音の距離を覚える練習にはなっていないという事がわかります。

音の距離を覚える練習はドを聞いて正確なミを発音出来るようにする という事なのです。


★ここで距離と例えたのでこんな実験をしてみましょう

CDの大きさはどのくらいか?実物のCDを見ないで手で円を作ってみてください

次に その後に手で作った円の大きさを実物のCDに重ねてみてください

どうでしたか?

イメージしていた円より大きかったり小さかったりしているのではないでしょうか?

これは物の大きさを表した時の記憶の誤差という事になりますが
距離とは長さです。
つまり大きさ=距離感 とも言えるのです。

同じように30cmはどのくらいか手で表してみると実際にはかなりズレがある場合も多いでしょう。

この感覚が実は音程を捉える感覚に非常に似ていると私は考えるのです。


実際に音痴が治らない人に同じ実験をするとCDはお鍋の蓋くらいの大きさを指したりしました。

特に歌を歌うときには次の音に移動する時にこの感覚で歌っているはずです。


音程が取りにくい、音感が悪い人はこの距離や大きさを覚えにくい傾向にあると思うのです。


私はボーカルトレーニングの専門家ではないですが
この距離感を鍛えることで音感は良くなる可能性があるのではないかと考えています。

ですの先にあげたようなCDの大きさや物の長さをからだを使って表せるようになってくると
30cmがぴったりあうようになってきたら次は60cm、その次は1Mなども覚えることが出来るはずです。

その次は立体的に壁から1M、1.5Mと目測で立ち、実際の距離と比べる という方法へシフトしていきます。

これを脳が出来るようになると 同じように音程も距離として学習しやすくなるはずです。

ドを聞けばレもミもソもラ♯もオクターブ上のミも自由自在に出せるようになります。


半音はさすがにわかっても1/4音、1/8音になると聞き分けが出来ない人が多くなります。
これも同じようにより細かいグリッドで脳に覚えさせるトレーニングをすればきっと音感が良くなる事でしょう。

科学的な根拠はありませんが人間の感覚の殆どは脳が支配しています。

音感が悪くて悩んでいる方は騙されたと思って一度試してしてください。




音程の捉え方についての考察でした。
おわり

音楽の最大の欠陥とは何か?

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もう私が書かなくてもよいくらい音楽産業の衰退は著しく
今後画期的な回復は見込めそうもないところにまで来ている。

ちょっと制作者からの角度を変えて 一般的な商業製品としての音楽の欠陥について考えを述べたいと思います。



・音楽商品の特徴

衣食住という言葉があるように人間の生活には着る物、食べる物、住む場所が不可欠で
この3つは継続的な消費に類する商品でもあります。
最近では携帯やスマホなどの通信というものも生活に欠かせないものになりつつあるので
近い将来は衣食住通となるかもしれません。

では音楽はどうでしょうか?
音楽というものは消費者からすると無くても生活には全く支障のない、いわば嗜好品です。
そして中学生の時に買ったCDが30年たった今でも聴くことが出来、古い新しはありますが
昔の音楽を聴くことが恥ずかしい事なんてないのです。
同じものを20年も30年も使用することができる非常にコストパフォーマンスに優れた商品であり
なおかつ流行というものにそれほど左右されないという意味では洋服などとは全く違った特徴を持ちます。
これは消費者側のスタンスにたったものであり生産者側からすると、継続的な買い替えや課金が出来ないという事になり、非常に生産性の悪い商品であるとも言えます。
(ここではカラオケの印税などは含まずに考えています)



・音楽とその他の製品の類似点

世の中に出回っている音楽は商業目的の製品でもあり、芸術作品でもある という考えが一般的です。
「アイドルの曲なんて芸術じゃない」なんていう意見もあるでしょうが ここではこういった事は考えずに、商品としての音楽を考えます。

よく音楽と比べられるものにアニメや映画など映像作品があります。
映像作品も音楽と同じく売上が落ち込み低価格化が進んでいる物のひとつです。

他には漫画や小説、雑誌などの印刷出版物も似たような商品です。
映画やアニメ、漫画などは一回観れば十分という人も多く、音楽と同じようにレンタル店やネットカフェなどで済ますという事をしている人も多いでしょう。

小説などの文庫本には独特な文化があるように思います。
ある種音楽マニアと通じるものを感じます。
本という媒体でないと満足しない、アナログレコードを好んで聴く、どこか同じ志向だと思います。





・音楽とその他の製品の相違点

音楽とその他漫画や映像作品との大きな違いは幾つかあります。

まず、継続性の無さ
漫画やアニメなどは続きが気になって次の話を読みたい と思い新作の購買に繋がるのに対して音楽作品ではシングル単位、アルバム単位で完結しており続編という考えは基本的にありません。
また作品のリリース期間も年1回、ベテランだと数年に1回というスパンでの新作発表になるので忘れた頃に新作が出ていた・・なんて事も多いと感じます。

次に、新作、特に新人の周知の難しさ が挙げられます。
漫画やテレビアニメなどは週刊誌や月刊誌での連載があり、アニメでは放送枠を前作から引き継ぐ事になります。
さらにTVアニメで言えば視聴者は無料で楽しむことが出来ます。
音楽はどうでしょうか?
新人の作品を広告するのには各種雑誌での取材など昔ながらの手法が主流です。
YOUTUBEなどで手軽に宣伝できるようになったといっても、どうやってそこまで来てもらうのか?という広告の難しさがあります。
こういう事もあってアニメの主題歌というタイアップ枠が今でも重要な広告枠扱いになっているのだと思います。



次に、時間的な問題
音楽はYOUTUBEのサムネイルをみたり、アーティスト写真やCDジャケットを見たところで何も内容がわかりません。
アニメや漫画・小説とちがってあらすじやコメントで作品の概要を説明する事も出来ません。
文字や写真という情報では音楽ジャンルや顔といった、ごく少ない情報でしか消費者は判断できないのです。
ですので試聴という方法で作品を聞いてもらう方法が長年採用されています。
あるデータによると音楽の試聴で好き嫌いを判断するのに5秒~10秒という時間あれば良い
というものがあります。
最初の10秒、サビの10秒でどれだけ作品の本質を伝えられるでしょうか?
多くの場合はサウンドや声で好き嫌いを判断しているのですが10秒とはあまりにも短い時間だと感じます。





・音楽の最大の欠陥とは何か?

以上の事から音楽の最大の欠陥は「ある程度の時間を聴かないと内容がわからない」という事だと私は考えます。
写真やイラストなどの場合は100枚並べてあるWEBページから好きなものをチョイスすることは簡単です。
同じようにYOUTUBEのサムネイル画像だけ100曲並んでいる中から自分の好きな曲を探すとなると、すべて10秒聴いても1000秒(約17分)も時間がかかります。
多くの人は最初の2~3曲で好みのものがなければそれ以上聴くのをやめることでしょう。
かといって一部のWEBページのようにアクセスすると勝手に音楽が流れるという事は迷惑だと感じる人が多く宣伝としては逆効果になる事もあります。

音楽の最大の構造的欠陥は 「聴かないといけない」 という事なのです。
ですので21世紀も14年たった現在も未だにストリートミュージシャンが沢山いるのでしょう。
ストリートでやれば少なくともそこを通る人に10秒は音楽を聞いてもらえます。




・今後の課題

では多くの人に聞いてもらえるようにどこかの媒体で流せばいいという事になりますが
TVCMでは高すぎる、タイアップするには知名度が必要と新人やインディーズでは非現実的です。
地元ラジオでかけてもらうという方法がありますが番組1回だけかけてもらっても聞いている人はそれほど多くありません。これも広告としては効果が薄い部類でしょう。
定額のストリーム配信などが広まれば聞いてもらえる機会も増えると思う人がいるでしょうが
結局、曲をかけてもらうにはレーベルやレコード会社が宣伝費を支払う事になると思うので今の有線放送のJPOP枠とさほど変わらないと予想できます。

正直私も何をどうすればいいのかわかりません。

音楽を聴かなくても理解してもらえるような仕組みを考えられれば大きなビジネスに発展するかもしれませんね。

英語が話せない日本人とJ-POPの関係について考えてみた

先日あるテレビ番組で「なぜ日本人は英語が話せないのか?」をテーマに様々な角度から検証を行っていた。
性格、教育、経済など日本人が英語を話せないのは色々な理由が考えられるが
その中の一つに
「日本語のみで高度な教育が可能だから」
という事がクローズアップされていた。


確かに日本以外の国で大学や専門知識などの高度な教育をうけようとした場合英語での授業が一般的だ。


日本人は明治以降外国の文献や単語、専門用語をすべて日本語に翻訳し、造語まで作って日本語のみで高度教育が行えるようにしてきた。
その結果、英語は読めても話せないという事になったというのだ。
逆に考えれば今の日本語は非常に高度な言語であるとも言える。


この説を見たときに最近考えていたある疑問が解決したような気がした。


ある疑問とは
「なぜ最近のJ-POPは進歩しないのだろう」
という事。

これはあくまで私個人の意見なのですが 
最近のバンドやJ-POPの音楽家はJ-POPを聞いて育ち、またJ-POPを目標にしているような感じを受ける、のです。

良い悪いではなく少なくとも90年代までの日本の音楽業界は洋楽、アメリカ音楽やイギリス音楽を模倣し、テクニックを盗み、憧れや尊敬をしていたという傾向があったと思います。
それが今はどうでしょうか。
洋楽が元気が無いという側面もあるのですが若者たちが聴く音楽はJ-POPやボーカロイドといった日本産音楽ばかりが目立ちます。

ユーザーサイドだけでなく制作側、つまりバンドや歌手、作曲家やエンジニアに至るまでそういった傾向があるように感じます。

特に現在も活動している大物バンドやアーティスト、例を挙げればミスチルやB'z、GLAYバンプなどを中学生の時から聞いていて
それに憧れて音楽を始めるのはごく普通なのですが、私達の時代にはその次に洋楽という大きくて高い壁が存在し、それを目標に皆していました。


それが現在はJ-POPの中で完結するのです。
それは日本人が英語が話せないのと同じように、J-POPという文化がある程度成熟し完成している証拠なのかも知れない と思ったのです。

同時に憧れが同じ土俵(J-POP界)にあるという事は昔のアメリカやイギリスの音楽界と同じ状態になったのかという錯覚に陥ります。
経済規模でも日本は音楽業界世界1位2位を争う状態になりました。

J-POPが文化として熟成し完成しつつあると考えればそれも悪くないのかもしれません。

日本の良くもあり悪いところは国内需要だけで様々な産業が成り立つという事なのですが
音楽業界も国内需要だけで成り立っています。
外国に依存するよりは立派で誇れる事だとは思うのですが 結果 様々な発展性を無くしつつあるのではないかとも感じます。

洋楽にあこがれる事はもう昔の感覚なのかも知れませんね。

ハイレゾのイベントに潜入してきました

先日都内で行われたハイレゾの普及イベントに潜入してきました。

ハイレゾとはハイレゾリューションオーディオ(High-Resolution Audio)の略で
CDよりも高スペックな96kHz-24bitのPCMやDSD音源の事をさします。

ハイレゾの事はここでは省きますが
イベントの概要を紹介します。


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有名オーディオ評論家を招いてFOSTEXなど複数オーディオメーカー協力の下
「一般の人にハイレゾの素晴らしさを知ってもらおう」
というテーマのようです。

内容はPCMの交流波のデジタル標本化の説明から
96kHzと44.1kHzの違い、16bitと24bitの違いなどが最初に軽くあり

次に試聴コーナーが続きます。

クラシックや50年代~70年代のジャズ
宇多田ヒカルなどのハイレゾ音源の再生が延々続きます。

途中DSDの説明と試聴、ハイレゾの買い方やハードディスクの管理などの話がはさまって
さらに音源試聴が続きます。

少しアナログLPから192khz-24bitに録音した音源の試聴がありましたが

CDやMP3との聴き比べなどは一切ありません。

ハイレゾ音源をかけては「いい音でしょ?」というのの繰り返しでした。

しきりにアピールするハイレゾの特徴は豊かな倍音というキーワードですが
大きな懸念がありました。


・・・・参加者の平均年齢が60歳くらいと非常に年配者が多く
20代、30代と思われる参加者は私を含めて3人ほど・・という状況です。

豊かな倍音と連呼されても・・・どうなのかな・・と思ってしまいました。

質疑応答コーナーもなく、販促の要素もなく、ただオーディオ評論家が用意したハイレゾ音源を延々2時間聴くという非常に退屈で企画性のないイベントとなっていました。

残念

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イベントの最後で主催者から以下の様なコメントがありました。

「ハイファイというものからハイレゾに新しいオーディオが始まっている、日本には優秀なオーディオメーカーがあるのだからハイレゾが是非広まって欲しいという趣旨でイベントを開催しました」

今回イベントに参加してみて思ったことは
今のままではオーディオ業界の未来は無い という事です。

平均60歳の参加者、その参加者も寝ていたりする退屈なイベントをし
日本には優秀なメーカーがある と言っても優秀なソフトが提供できない という現実。

オーケストラといえばベルリン・フィル、決してN饗が紹介されることはありません。
ジャズといえば50年代~70年代のLP音源。
ポップスは宇多田ヒカル

この先明るい未来があると誰が思うでしょうか。

もちろん高品位な音をまともな再生装置で聴くことは素晴らしいと思うのですが
ハイレゾのターゲットが結局は今までもオーディオ好きだった年配者 では先が知れています。

ハイレゾについては今度別で意見書こうと思いますが
とりあえず今回のハイレゾ普及イベントは企画段階のミス という事で終わりにしたいと思います。

おわり

kensington K64325 トラックボールの不調を直す

レコーディングスタジオ導入率100%かと思われる
トラックボールマウスkensington K64325ですが

自宅の同じモデルが、最近スクロール不調になってしまいました。
症状としては、左回り(上スクロール)は好調
右回り(下スクロール)が引っかかるような感じでうまくいかない
という感じです。

そこで掃除も兼ねて分解して調整します。

【手順】
1.裏の四隅のゴム足をはがすとネジが4個出てくるのでこれを外します。
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2.全体的にクリーニング、こんな中まで猫の毛が入っていました。

3.スクロールセンサーを掃除&調整
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丸で囲ったところがスクロールセンサーです。
ホイールに四角いスロットが空いていて、これの隙間の開け閉めをセンサーで捉えているようです。
ここもクリーニングした後、角度調整。
もともとやや下向きな角度が付いているのですが(これで正解っぽい)
ドライバーで ぐっ・・ と押してもうちょい下向きにしたり、と
実際に動作確認しながら調整します。

センサーの足は浮いているので折らないように注意しましょう。

それにしてもケンジントンでこのモデルに代わる商品出ないんでしょうかね。
個人的にはワイヤレスのK64325が出たら最高なんですが。


これで無事にいつものように使えるようになりました。
同じような症状の方は自己責任になりますが参考にしてください。

個人的なオーディオ履歴を書いてみます

レコーディングエンジニアというものは少なからずオーディオが好きだ。
結構な確立で幼少期からそういった機械物に興味が出るのが普通だと思います。

例に漏れずに私も機械や音響的なものは比較的好きな子供でした。
現在にいたるまでのオーディオ履歴をまとめてみようと思います。

■ファーストオーディオ

小学校の時、家には父の家具調レコードプレーヤーがありましたが、当時はラジカセ全盛期で
子供の私もカセットテープが欲しかった事もありラジカセを買ってもらいました。
それがSANYO U4SF
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値段は覚えていませんが新宿のヨドバシカメラで買った記憶があります。
色はスカイブルー。
当時はこれでテレビの歌番組をマイクで録音していたんですよね。
アニメソングや流行の歌謡曲などを録音して聞いていた記憶があります。

このモデルはRCA端子で入出力ができるので外部の機器と接続できます。
また内蔵ステレオマイクがあり自分の声を録音して恥ずかしい気持ちになる なんていう経験もできました。
余談ですがスタジオにてこれを使ってドラムのアンビエンスを録音したり、外部入力で音を出してマイクを立ててラジオボイスなどのローファイサウンドにも使ったりした事があります。

今でも壊れずに動いていて、色あせてはしまいましたがかわいいルックスで部屋の隅にあります。
きっと一生捨てることは無いでしょう。

■中学~高校

オーディオといえばステレオシステムからコンポへと変わっていた時代です。
中学生の時はたいしたオーディオも買ってもらえずに姉のコンポでレンタルしてきたCDをカセットにダビングしてもらっていた(勝手に使うと怒られる)のですが
高校に進学すると同時くらいに自分のコンポを買うことになります。
KENWOOD のロキシーなんとか5 だったと思います。
型番が不明なので写真が見つかりませんが大体こんな感じです。
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この要塞のようなルックスが最高にカッコよかった時代です。
当時価格は5万~6万円くらいだったと思います。
バイトして買った最初のオーディオです。

この頃になると通学で電車に乗ることも多くなり、世の中ウォークマンブームが到来していました。
私が最初に買ったのは同じケンウッドの緑色のポータブルプレーヤーでした。
(型番がわからないので写真がありません)
1年くらいで壊れてしまい新しいカセットを買ったのですが
そこで選んだのが
SONY WM-DX100
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確かプロフェッショナルモデルといってウォークマンシリーズの上位モデルだったと記憶しています。
名前と響きで音がいいだろう と選んだ割高な機種ですね。

ドルビーC内臓で、薄型軽量の流れからは少しはずれた音質重視の玄人モデルです。
現在でもヤフオクで中古が4000円程度で取引されている希少機種です。
これは最後のカセットプレーヤーとなりましたが最終的にはクラスメートに渡ります。

■DAT時代到来

自称オーディオ好きな高校生だった私はカセットを手放し DATという新メディアに移行します。
最初にウォークマンがわりに購入したのが
SONY TCD-D7
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録音再生ができる小型DATです。
このタイメックスの時計のような青緑に光る液晶が最高にカッコよかったですね。
(こんな感じに光る)
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これは当時6万円くらいはしたと思います。
CDをレンタルしてはDATにデジタルダビングする という感じです。

このTCD-D7は最終的にスタジオの後輩に渡ります。

同じ頃さすがにTCD-D7はでかいと思っていた時に発売された
再生専用機 SONY WMD-DT1
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速攻で買いました。
3万円くらいでした。
DATケースサイズ+単3電池2本という超小型DATプレーヤー。
これを毎日通学で使っていました。
ちなみにWMD-DT1は電池ケースのふたが閉まらなくなってしまった状態で今も保管されています。
歴史的な機種と思っているので捨てることは無いでしょう。

■上京以後

高校を卒業した私は進学のため東京に上京します。
しばらくはコンポをそのまま使うのですが
「スタジオで働くのだからもっといい音で音楽を聴かないとダメだ!」
という意味不明な理由で単品オーディオを買います。
秋葉原のオーディオショップで悩むこと2時間。
スピーカーはJBL TLX150
アンプはONKYO インテグラ
CDプレーヤーはヤマハ(機種不明)をローンを組んで買いました。
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オーディオに興味があったのはこのあたりまでで
スタジオで働くようになってからはオーディオに興味が無くなっていきました。

この時のアンプは数年前に壊れて廃棄しました。
スピーカーはエッジを張り替えて今でも現役です。
JBLの音は今でも好きです。包容力があるというか、迫って来ずにそこで鳴ってくれます。
リスニングにJBLは最高です。

最後に買ったオーディオは多分パイオニアのD-05だと思います。
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仕事上DATが必要だったという理由で買いましたが
この時のパイオニアは先進的でこの機種は96kHzサンプリングに対応していました。
使うことは無いのですが 何かすごい進んでいる感があった記憶があります。

このDATデッキも最近オークションで新しい主の所へ渡りました。
なんでも落札者の方は「長期入院予定で入院中に昔録りためたDATを聞きたい」という事で購入されたようで
何に使うという内容のメールをもらいました。
いらなくなった機材でも必要としている人にわたるのなら なんだか嬉しい気持ちになります。
無事退院されたのかはわかりません。

■最後に

今はカセットもMDも消え CDも消えようとしています。
若者にはパソコンも必要なくスマートフォンがあれば事足りる時代になりました。
ちゃんとしたオーディオで音楽はきかなければならない
という事は言いませんが
いい音で音楽を聞くという楽しみは他では代用できません。

USBケーブルに30万も払うという馬鹿なことはしなくて良いですが
少し真剣に音楽に向き合う時間が人生の中にできてくれると
作っている側としては嬉しいです。

こうやってまとめて書いてみると当時の気持ちが蘇ってきて
ちょっとだけ楽しかったです。

アラフォーのおじさんの思い出紹介になりましたが
これで終わりにします。

おわり

音楽の歴史がグラフィカルに見れる「Music Timeline」

Music Timelineというサービスを紹介します。

http://research.google.com/bigpicture/music/
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1950年代から現在まで どのジャンルがどのくらいシェアを伸ばしたのか?という事が一目瞭然で見れる。
さらに各ジャンルのヒットCDなどを表示してくれるのでいつ頃にどんな音楽が売れたか?という事もわかる優れもの。
残念ながら日本では著作権の関係で音声を再生する事ができません。

これから音楽業界に入りたい人
近代音楽についていまいち知らないことが多い人
ここで出てくるCDを買ってみると大体の歴史がわかりそうです。
簡単に勉強するには最高ですね。

なぜここを紹介したかというと ビジネス的な資料という事もあるのですが

最近関わるミュージシャンや作曲家、エンジニア志望の若者たちが全然音楽を知らないのが気になっているからです。

CDを買わなくなった という側面もあるのでしょうがそれにしても知らなすぎ。

興味の無い音楽でも聞く事が何かのヒントになったり、自分の引き出しに加わるはずです。
是非 こんな素晴らしいデータが公表されているのだから今後の音楽活動に活かして欲しいと思います。

おわり