レコーディングエンジニアの仕事ブログ

レコーディングの事、音楽の事、DAW.DTMの事など適当に書きます

太陽誘電(Tha's')がディスクメディアから撤退して1年以上

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2015年いっぱいで太陽誘電(That's)がCD-R、DVD-Rなどのディスクメディアの製造から撤退して約1年半が経ちました。

 

当時は太陽誘電が買えなくなる と少し騒ぎになったのを覚えていますが音楽制作の現場では写真の CDR for Master がなくなって一番困惑したかと思います。

 

マスタリング後のプレス用入稿データはDDPというデータが一般的で

データディスクなので書き込みエラーや読み込みエラーがなければどんなメーカーのCDやDVDでも音質に差が出ることはありません。

 

これも、いずれはサーバー経由のデータ納品に完全移行するでしょう。

 

とは言っても今でもマスタリング確認用にCDで欲しいという要望は多々ありますので

長年使ってきた太陽誘電のディスクを使いたいという方も多くいると思います。

 

実は2016年夏から株式会社時期研究所というメーカーが太陽誘電のスタンパーや材料、製造工程、品質管理などを引き継いで製造を継承しています。

 

amazonなどでは非常に高値で取引されている太陽誘電の光ディスクですが

適正価格で太陽誘電ブランドにこだわりたい方はチェックしてみてください。

 

 

 

HI-DISC データ用DVD-R TYDR47JNP50SP (16倍速/50枚) TYコード

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HI-DISC 録画用DVD-R TYDR12JCP50SP (16倍速/50枚/TYテクノロジー)

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AI時代の音楽制作について考えてみる

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2017年新年早々に保険会社がAI(人工知能)を導入する事による人材削減のニュースが目に入った。

AIが人間の仕事を奪う という話を聞くようになってしばらく経つけが、実際はかなり先の話だろ?と どこかで思っていたが、実は一般の人が予想しているよりもかなり早くAI時代が来るかもしれない。

 

今回は前々から考えていたAI時代には音楽制作はどうなっていくのか?について私の妄想を書いてみたいと思う。

 

マスタリングのAI処理

音楽制作関係で記憶に新しいサービスといえば「LANDR」ではないだろうか?

サーバー上でマスタリングを自動で行なってくれるサービスで無料から使える。

 

LANDRは人工知能アルゴリズムで処理を行なっているらしいが、自分で学習するような機能が付いて行くと日々進化しやがては人間と同じ作業をほんの数秒という短時間で行うようになるだろう。

音の趣味は様々だが少なくとも巷にあふれる激安マスタリングという名の歪ませ屋よりは良い結果が出るだろうと予想する。

 

ミックスダウンのAI処理

マスタリングはミックスダウンされた2MIXに対して処理をするものだが、ミックスダウンの工程は音数や処理の複雑さから未だにオートミックスというようなシステムは確立していないが、実はこの分野も昔から研究されている。

izotopeのNeutronが最近話題を集めたが、どうやらプラグイン業界もこの方向に向かっているようだ。

近い将来ミックスダウンも自動化され細かな修正処理だけをすれば完成するなんて事になるだろう。

 

録音のAI処理

さらに前の段階。

録音はどうだろうか?

MIDIを使ったいわゆる打ち込みとは違いマイクで音を録音するという作業でAIを導入するとすればアシスト機能だろう。

マイクを立てる位置や種類の選定を目的に合わせて補助してくれるスマホアプリのようなものだ。

ちょうどゴルフのキャディーアプリ的な事をしてくれそうではある。

ただ録音はなかなかAIがやるという事が難しいとも思うが、手に代わるような自立型機械が出てくれば録音もAIができそうな気がする。

少なくともDAWの操作は音声指示で誰でも簡単にスタジオのアシスタントがするレベル程度のオペレートはしてくれるようになるだろう。

 

作曲・アレンジのAI処理

ニュースなどで目にするのはこの分野の研究だろう。

作曲。 それは今まで人間の専売特許のようなものであったが、それはもう昔の事になりつつある。

売れっ子の作曲家やアレンジャーが過去の名曲のコード進行やアレンジテクニックを真似するようにロジックとして分解された音楽データは実はAIの最も得意とする分野かもしれない。

作曲の仕事といっても様々な種類があるが

まず商業音楽について考えてみる。

ゲーム、アニメ、ドラマ、商品紹介ビデオなどBGMとして音楽が必要でそれほどのクオリティーは求められず、しかも安価で大量に必要な音楽。

現在は作曲家からアルバイト、市販の音楽ライブラリーなどを利用しているBGM用音楽。

素晴らしいメロディーとか奇抜なアレンジとかそういうものよりも汎用性やループ可能な構成、画面を邪魔しない音楽というものを求められる事も多い。

映像制作の現場でも少し音楽制作をかじった人は自分でループ素材などを切り貼りして簡単なBGMを制作する事もある。

そういう「なるべくお金をかけたくないけどそれなりの品質」を求められる音楽あたりからAI作曲がどんどん実用化されて行くのではないかと予想できる。

曲調、BPM、長さ、イメージを入力すれば完成品WAVEが吐出される。

そんな感じだろうか。

 

 

次にアイドルやタレントの歌うポップスはどうだろうか?

ここでは作曲そのものよりもコード進行とかアレンジのバリエーションを広げるためにAIが導入されるのではないか?と考える。

近年の作曲+アレンジ+ミックスを一人で行うクリエイター達の曲を聞くと なんというか

失礼な言葉を使うと「全部一緒に聞こえる」か「三種類くらいしか引き出しがない」事が多い。

要は曲の作り方やコードの使い方、アレンジやギミックが同じような事しかできていないのだ。

昔はアレンジャーやプロデューサーがついて様々なアプローチなど技術的な補助を行なっていたものが予算の都合などで完パケを一人で作るという事が多くなったのが原因かもしれない。

このアレンジャーやプロデューサーに該当するような役目をAIが行うというのは十分実用的だし理にかなっているように思える。

CubaseなどではAIではないが既にコードアシスト機能などが装備されている。

 

 

AIを音楽に導入する場合の問題点

AI作曲やアレンジが本格的に市場に入ってくると出てくる問題は"著作権"の所在だろう。

ボーカロイド音源の初音ミクなどはキャラクターとしての商標権などが問題になり

音は自由に使えるけど初音ミクという名前の使用は制限があるという事が起きているが、それよりもはるかに課題がある作曲の著作権が誰にあるのか?がおそらく大問題になるだろう。

 

作曲者は誰か?

ソフトの開発者?購入者? それとも誰でもない?

 

以前 野生の猿が自撮りした写真は誰が著作者なのか?という事が問題となり裁判まで行われた。

結果「猿には著作権は発生しない」という結果となり写真の著作権は誰にも発生せずにパブリックドメインという扱いになったようだ。

「サルに著作権ない」 自撮り写真めぐる裁判、動物愛護団体が敗訴

 

Aiのプログラムは誰かが作成するものであるのでAI事態には著作権が発生している。

場合によっては特許も取るだろう。

そのAIが作った音楽は誰のものか?

仮にAIの開発者に著作権が認められると自由に使うことは困難で使用者は躊躇するだろうし、逆に使用者に権利が発生してしまうのもおかしな気もする。

上にあげたように商業用のBGM作成AIを売る場合は最初から〈著作権は発生するがライセンスフリーとして自由に使っても良い、その代わりに著作権登録などは行なってはいけない〉などの条件が必ず付くだろうと予想できる。

 

こういった問題は先に法整備が進むことはあまりなく、何か問題が発生したあと、司法の判断を参考に法律が後から出来る事になるだろう。

 

 

 

さて

本格的にAIが人間社会に入ってくる近未来。

音楽家や音楽制作に係る人はどんな対応をすればいいのか?

各々が考えておく必要がありそうです。

 

 

おわり

 

 

NEUMANN U87Aiのサスペンションゴムを交換しました

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ノイマンのU87Aiのサスペンションのゴムがヘタってきたので

交換することにしました。

 

なんとこのサスペンションは単体で3万円以上もして

交換のゴムだけで純正品は1セット3000円と アホみたいに高いのです。

 

よくあるのがヘアゴムを使って代わりにするというものなのですが

いかんせんテンションも弱く、すぐに伸びてしまうのと 見た目が黒とかになるので一発で「純正じゃないな・・」とバレてしまいます。

 

今回はなるべく純正みたいな見た目になるようなものを自作しました。

 

用意するのは

ゴム(東急ハンズのメーター売り、直径3mm、色は銀色)1M-205円(2m)

ロープ先端金具 4~5mm用 4個入り 108円

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合計金額 518円

これで2セット作れます。

 

まずは ゴムを切ります。

あらかじめ測った長さは50cm、ゴムを伸ばした状態で金具取り付けの分を考慮して52cmで切ります。

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ゴムはハサミだと結構切りにくく汚くなるのでニッパーがおすすめです。
金具でなくても結ぶ方法もあるのですがちょっと長さピッタリにするのが難しいので金具留をお勧めします。

輪にして金具に通します。

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あとはペンチ等でしっかり金具を締めて完成です。

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毛羽立った部分は切ってあげるとよりきれいでしょう。

 

これを2セット作ります。

所要時間は5分位です。

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あとはサスペンションに付けるだけ。

だいぶ純正に近い感じになりました。

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伸ばした状態のゴム 50cmでぶれたりしない固めのピッタリのテンションです。

 

他のマイクホルダー、ショックマウントサスペンションも同じ要領で交換可能です。

 

NEUMANN U87Aiのサスペンションゴム交換でした。

 

 NEUMANN (ノイマン) U87Ai
ラージダイアフラム/コンデンサーマイク NEUMANN (ノイマン) U87Ai ラージダイアフラム/コンデンサーマイク

オンラインで依頼できるマスタリングサービスを比較してみた

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Google検索で 「マスタリング」と検索すると約 440,000 件の検索結果と業者が出しているリスティング広告が出ます。

 

様々な理由でマスタリングという工程を自分でできない場合、またはきちんとしたプロにお願いしたい場合はこういったインターネット経由で頼めるオンラインマスタリングというサービスを利用したいと思うのはごく当たりでしょう。

 

さて 前々から感じていたのですが、ブログやツイッターでマスタリング関係の話題を取り上げるとかなり反応があり

その中には「ひどい経験をした」という意見も多くあります。

 

そのひどい経験とは具体的にどんな状況なのか?

それを探るべく ネットで発注できるオンラインマスタリングに調査を入れてみました。

 

マスタリングサービスは同じような業者が乱立した事もあり

お試しマスタリングなる無料サンプル作成をしてくれるところが沢山あります。

最近ではTHE MASTER などのメジャーなスタジオでもこういったサービスがあります。

THE MASTERやオレンジ、ビクター、東京CDセンターなどは実績もあり使ったことも多々あるのでいまさら不安やお試しなんかは必要ないので

それ以外のマスタリングサービスに同じ曲を依頼してみました。

基本的におまかせで 音圧がほしいとかそういった要望は出さずに やってもらったものを聞いて音の状況と個人的な意見を書きたいと思います。

 

さて 業者は全部で8箇所。

依頼した楽曲はバンドもの、わりと早めのギターロックです。

なお業者名は 名誉毀損だと言われると困るので伏せます。

音も公開したいのですが楽曲提供してくれたバンドにも影響が出る可能性があるので非公開とします。

 *RMS値はAES17規格での測定となります。

・業者B●●
1曲 2,000円~
HPには電源ケーブル云々とかオカルトっぽい記載あり
サビのRMS -5.5値 PEAK値 -0.3
納品ファイル形式:WAVE 44.1kHz 32bit

低音カット、ステレオエンハンサーがきつめ、イントロ、Aメロ~サビとくまなくバリバリ歪んでる状態。
歪んでいるせいもあってキックが間延びしてスピード感が死んでいる
サビからコンプのかけ過ぎで音量低下
評価 0点

 

・業者W 
1曲 2,500円~
MANLEYなどアナログアウトボード機材使用が売りらしい
サビのRMS値 -6.5 PEAK値 -0.3
納品ファイル形式:Broadcast WAVE  44.1kHz 16bit

低音カットしているがこもり気味、ステレオエンハンサーがかなりきつめ、イントロ、Aメロ~サビとくまなくバリバリ歪んでる状態。
高価な真空管機材などを使ってサチュレーションと過剰入力でドライブさせてタイトにしました とか支離滅裂な事を自慢してきました。
軽くて明るくない、簡単に書くと典型的なしょぼい音
サビからコンプのかけ過ぎで音量低下
評価 0点

 

・業者B●◎
1曲 3,000円~
わりと新しめのサービスらしい
サビのRMS値 -5.5  PEAK値 -0.1
納品ファイル形式:WAVE  44.1kHz  32bit

低音をカットしているが100Hzあたりを持ち上げてさらに歪んでいるためスピード感が死んでいる。
音圧も上げて派手にかっこ良くしたと自慢気だったが全体的にチリチリと歪んでいる。

評価 0点

 

・業者H
1曲 2,000円~
ハイクオリティなモニター環境と電源とアナログハードが売りらしい
サビのRMS値 -6.5  PEAK値 -0.1
納品ファイル形式:Broadcast WAVE  44.1kHz 16bit(ACIDファイル BPM120 テンポデータ付属)

低音をカットしている、ステレオエンハンサーはなし。
中音域を強調して高音域を下げているためボーカルがやや歪み気味。
全体的にはこもっている明瞭度が低い印象。

評価 0点(ファイル形式が話にならないので減点しました)

 

・業者P
1曲 5,000円 ~
エレクトロニカ系?が得意っぽい
サビのRMS値 -5.5 PEAK値 -0.1
納品ファイル形式:WAVE 44.1khz 32bit

低音をカットしている、ステレオエンハンサーきつめ
全体的に音が軽い、サビでサイドのギターを中心に歪む。

評価 30点

 

・業者A
1曲 2,500円~
今回の中ではHPの内容など一番アマチュアっぽい印象だった
サビのRMS値 -5.5  PEAK値 -0.2
納品ファイル形式:Broadcast WAVE  44.1kHz 16bit

低音をカットしている、ステレオエンハンサーあり。
音を明るくしようとしている感じ、明らかな歪はなし

評価 50点



・業者S
機材やケーブルにこだわっているがプロフィールの経験はいまいちの印象
1曲 4,800円~
サビのRMS値 -5.3  PEAK値(MP3のため省略)
納品ファイル形式:MP3 360kbps

若干ステレオエンハンサー処理がある。
普通に曲に合わせて処理しました というごくごく普通の仕上がり。
評価 80点



・業者D
今回の中では経験や実績など 一番まともそうな印象
1曲 3,500円~
サビのRMS-5.8値  PEAK値 -0.1
納品ファイル形式:Broadcast WAVE  44.1kHz 16bit

意図的な低音カットやエンハンサー処理はなし。
普通に曲に合わせて処理しました というごくごく普通の仕上がり。
評価 80点



 

さて 今回の結果だけを見ると 低音カットとステレオエンハンサーをデフォルト処理するところが多い印象です。

それ以前にサビだけではなくイントロ頭から歪んでバリバリいっているところも多く マスタリングかどうかも疑問だし そもそも音聞いてるのか?というくらい酷いです。

これはマスタリングの話題が荒れるはずですよね・・。

 

納品ファイルもBroadcast WAVEだったり32bitだったり  業者Hにいたってはアシッダズファイルを送ってくるとは・・もう頭がクラクラします。

 

ちなみに曲調として似ているメジャーバンドの参考楽曲のマスタリングを行っている世界的に有名なSterling Soundテッド・ジェンセン (Ted Jensen)のものでRMS値はサビで-6近辺です。

音を歪ませるまでマキシマイザーに突っ込んで-5.5とかを稼いでいるようですが 音が割れてしまっているので音圧がどうのという事の話の前の基本的なところですでにダメです。

 

さらにミックスをした当事者から言わせてもらうと、スピード感とビートの"ノリ"を感じるようにタイトなサウンドにしたものをコンプを深くかけ、マキシマイザーで歪ませ、ローエンドをカットし軽くするというような処理をされたのでは困ります。

 

今回の結果を見た限り 格安マスタリングサービスの殆どは素人が遊びの延長でやっている マキシマイザーかけごっこ だと判断できます。

また中には特定のジャンルが得意だったり、自分がクリエイターとしてやっているジャンルは処理できるけど他のジャンルは知らないし興味ない という感じの業者もありました。

もしもジャンル依存したサービスであれば ジャンル外の依頼は断るくらいしてほしいものです。

少なくともお金をとるレベルじゃない・・と感じます。

 

ということでみなさん 正式発注の前にお試しサービスがあれば 必ず利用しましょう。

 

 

オンラインで依頼できるマスタリングサービスを比較してみた でした。

おわり

 

音楽係の専門学校に通っていた時のこと(昔の話)

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あるテレビ番組でイギリス国立音楽院の作曲科の学生がこんな事を言っていた

音楽大学に入れば皆音楽に熱中していると思っていたけど、実際は株取引に夢中になっていた」

 

これを聞いて ふと自分の学生時代の事を思い出したので書こうと思います。

 

 

 

専門学校に進学・上京

私は地方の工業高校の機械科を卒業後、東京の専門学校に入学しました。

日本工学院蒲田校 音響芸術科(当時の名称)です。

 

正確に書くと音大の推薦、音楽短大に落ちて別の専門学校を受けたのですが、受けた科とは違う放送科にしか空きが無いという連絡があり、その時期からでも入れる専門学校が日本工学院しか無かった・・という事になります。

 

当時は今のように情報はなく、パンフレットなどでしか学校を知ることは出来ませんでした。

 

とりあえず東京に行くという事が大事だったので目的はひとつクリアーしたことになります。

 

 

専門学校1年目

専門学校のクラスメイトは男子8:女子2くらいでした。

北海道から沖縄の人もいました。

地元や隣の川崎・横浜あたりの人も多かった記憶があります。

 

私は寮には入らずにワンルームの部屋で一人暮らしをしていました。

学校の授業はひと通り音響の基礎的な事から英語や一般教養などもやりました。

たしかこれは短大卒業資格を得るためという学校側の理由だったと記憶しています。

 

さて 普通、大学生とかの場合はキャンパスライフと言うのでしょうか? サークルがあったり友達を作って遊んだりというような学生生活があると思うのですが、私の場合は週5日のコンビニで夜~深夜のバイトをし、基本的に1年の時は友達はいませんでした。

 

最初に書いたようにレベルは違えど 同じような事を感じていたと思います。

 

自分はレコーディングエンジニアになるために上京し、学校卒業後は何が何でもレコーディングスタジオ、それも日本でトップクラスのスタジオに入るんだ!という強い気持を持ってギラギラしていました。

 

授業は退屈でしたが音楽や音楽制作に関する好奇心であふれていました。

 

バイトのお金でCDを月に数十枚購入して定番から知らない民族音楽まで、とにかく色々な音楽をインプットするという事をアホみたいにやっていたのですが

クラスメートはというと、、特に興味のあるバンドやアーティスト以外の音楽には興味もなく

そもそもレコーディングエンジニア含め音楽業界に対しての情熱というかそういったものが全く感じられなかったのです。

 

ですので 友達がいなかったんですね、全然温度が違ったんです。

 

 

 

 

専門学校2年目

翌年2年に進むとクラス替えがありました。

私の時は50人 4クラスあり 2年では1組とそれ以外に分かれます。

1組というのは希望制+成績順で選考された特別クラスだったと記憶しています。

残酷なことに卒業後業界に就職が見込める50人とそれ以外150人に分けられるのです。

 

無事に1組になった私は1年の時に感じていたまわりとの違和感が若干解消し、少しですが友人ができました。

1組には音楽が好きで業界に真剣に入りたい人がいたのです。

 

 

 

 

就職活動

さて就職活動は春先から始まり、学校に来る求人に応募していくのですが、ブログに書いたように大手レコード会社のスタジオに研修生として決まった後、採用なしという事で自力で大手レコーディングスタジオに私は入ることができて今に至っています。

ちなみにですが、私の時で卒業生約200人のうち 大手スタジオに入ったのが3人、小さなスタジオが1人、NHK音声部が2人、TV音声会社が2人 このくらいです。

私は学校求人外で自力でしたのでカウントしていません。

後にアーティスト系でテクノ専門のエンジニアをやることになる奴が1人いましたね。

 

この事からも当時から音楽業界が狭き門である事がわかると思います。

 

 

 

 

最後に

今でも音楽系の専門学校は沢山あり、全国から生徒が集まっています。

その中で半分以上は「大学にも進学しない(できない)」「高卒で就職はしたくない」「とりあえず東京にいきたい」そんな理由で学校に来ている人だと思って良いかもしれません。

 

今は20年前の当時よりも経済の状況などがちがいますが、おそらくこんな感じです。

付き合いとか楽しいとかいう理由で、そちら側に取り込まれてはいけません。

 

その中で生き残る、業界に入っていけるのはやはり音楽が好きな人です。

 

これは絶対です。

 

決して成績の良い人ではありません。

 

音楽が好きというのは「音楽がないと生きている意味がない」という程の好きです。

 

結局のところ情熱という事になります。

 

この情熱というのは作れといってもできないし、元々持っていないとダメな素質なのです。

 

10年以上前から音楽業界全体的に この音楽に対する情熱を持っている人材が減りました。

エンジニアに限らずレコード会社のディレクターなども含めての印象です。

逆に情熱があるあまり失望し業界を離れる人も多くいます。

 

今後も景気は良くならない、お金にならない、給料が安い・不安定

そんな事を気にするようであれば音楽業界を目指すのはやめたほうが良いでしょう。

 

逆にそんな事を気にしない人 大きな情熱を持っている人たちが新しく入って来てくれる事を願います。

 

 

おわり

 

 

YAMAHA HPH-MT220 レビュー

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遅ればせながらYAMAHAのモニターヘッドフォンHPH-MT220をレビューしたいと思います。
これを買ってすぐに新しくHPH-MT17が発売されてしまい、なんだか損をした気分なのですが・・・

さて HPH-MT220ですが元々ヤマハのモニタースピーカーを使っていることもあり発売時から気になっていました。

しかし特に必要もなかったのでスルーしていたのですが
まあ そろそろ別のヘッドホンも買うか、という理由にならない理由で購入したわけです。

まず今まではSONY MDR-CD900STを使っていたのですが
900STに慣れていることもあり、また特に不満も無かったというのが本音です。

大体がヘッドホンだけでミックスやマスタリングを済ませることもないのであくまで確認用として私はヘッドホンを使います。
その点をふまえてレビューを参考にしてください。

まず

大きさ、重さなど

900STと比べると一回り大きく、重いです。
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音質に影響するドライバー部分は仕方が無いにしても 上部のヘッドバンド部分はもう少し軽量化をしてもいいのではないでしょうか?

装着感

装着感は良いです。遮音性もよく密閉型としての機能は優秀です。
また重いといっても900STと比べてなので 疲労感があるか?というとそうでもありません。
ただし1日何時間も使用しないのでヘビーユーザーとは感想が異なると思います。

音質

音は最近のモニター用の傾向、高音域~低音域までスムーズにきれいな印象です。
バーブのかかり具合やボーカルの発音のニュアンスなど非常に明瞭です。
低音は特に出過ぎという事はないのですがモニター用としての必要なローエンドはしっかり鳴ります。
この辺りは900STと比べて大きく印象の差が出るところでしょう。

その他

デザインなどはまあおいておいて・・
付属のコードはカールコードなのですが、カールコードが嫌です。
私が嫌いというだけかも知れませんがまとめるためにあるようで実は邪魔だったり、バネの伸縮力が気になったり、重さも感じるのが嫌です。
ストレートコードにしたいですね。
個人的な意見です。

実際のミックス・マスタリング作業に使用してみた感想
上記の通り超低音が強く出ているので低音チェック用には重宝すると思います。
特にマスタリング時などで使用する場面が出てくると思いました。

逆にミックスの時はおそらく私は使いません。
今までどおり900STで確認します。
理由はステレオ感です。
ヘッドホンを使用すると左右の広がりが強くなり逆にセンターが薄く感じるのですが
これが結構強く出ている印象です。
スピーカーと聴き比べた時の差が大きすぎます。
このあたりは900STはよく出来ているなあと思うポイントでもあります。
つまりはバランスが取りにくいという事ですね。
もちろん慣れれば調整可能だと思うのですが2-3ヶ月での使用ではちょっと私には難しいと感じました。

まとめ

YAMAHA HPH-MT220は総評では良いヘッドホンだと思います。
その他の低音だけ無理やり出している機種と比べると真面目にモニター用として作っているなという印象です。
またリスニング用としては好みが別れるところでしょうが
90年代以前の音源をきくとしっかり出ている低音が逆に「あれ?こんなに低音ドンドンなってたかなあ・・?」という感じに聞こえて
今までのイメージとだいぶ離れてしまいました。
多分私はリスニングには使いません。
リスニングにも今までどおり900STを使うと思います。


以上
HPH-MT220を購入検討されている方は参考にしてください。

YAMAHA スタジオモニターヘッドホン HPH-MT220

YAMAHA スタジオモニターヘッドホン HPH-MT220

Sound&Rcording Magazine 2016/2月号 32bit浮動小数点記事について

サウンドアンドレコーディングマガジン(以下サンレコ)の2016年2月号 企画の問題について

平沢進氏の表紙のサンレコ2016年2月号の特集記事
「理論と実践で学ぶ32ビット浮動小数点」を目にした方も多いことでしょう。
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「32bit浮動小数点って何? 「24bitとどれだけ違うの?」と思っていた人たちにはわかりやすく説明できている良い特集だと思うのですが
ひとつ気になる事がありましたので書かせていただきます。
95ページから始まる32ビット浮動小数点の説明、メリットなどの記事の後に

実践 32ビット浮動小数点で音は変わるのか?というコーナーが有り
峯岸良行氏と森元浩二氏で同じミックスデータで違いを検証する という趣旨の内容となっています。

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この24ビット、32ビットそれぞれの完成データがダウンロードできるようになっています。
音源はこちらからダウンロードできます

やはり24bitと32bit浮動小数点は大きく音が違うのか?

さて この企画のタイトル通り 音は変わるのか? という事が気になる読者も多いと思いますが
実際聞いてみましょう。

たしかに違うんです。

何が違うのかを一番簡単に調べる方法は 片方のオーディオファイルを位相反転して相殺し、残った音が"差"となるのですが・・・

位相反転して聞いてみました。

すると奇妙なことが起こります。

ドラム、ベース、ボーカルサンプルなど以外は全く消えません。 主なシンセやピアノ、グランカッサの音がはっきりと残るのです。

詳しく見てみると そもそもタイミングなどが違っているようなんですね。

タイミングが違うのであれば逆相をぶつけても消えないのは当たり前・・・なのですが・・・

この音のズレが何で起きているか? が かなり  問題なんです。

仮にProToolsHDX内の処理で32bitと24bitでこういったズレが起こるのであれば
大問題
なのですが・・・

原因が気になったのでもう一度よーく記事を読んでみると

102P「まず、トラック・メイカーであもある峯岸氏がAPPLE Logic Pro Xで楽曲を制作。マルチでファイルを32ビット浮動小数点と24ビットで書き出し、・・・・」

と あるのです。

32bit浮動小数点で書きだしたオーディオをProToolsで24ビットに変換して読み込むのではなく
Logicで2回書きだしたオーディオで検証した  という事なのですが
おそらくLogocのヒューマナイズ機能か別の何かが原因で書き出す際にいくつかのソフトシンセが違うタイミングで書きだしてしまっている という可能性が一番高い と判断しました。

Logicにはからヒューマナイズ機能というタイミング・ベロシティをある程度ランダムに揺らすという機能があり、それを有効にしてあるのではないか?という指摘をうけました。 それの可能性が高いかもしれません
このような
 毎回違うタイミングで(ベロシティーも少し違う)書き出されてしまう
という状態でトラックを制作した峯岸氏がこのLogicの機能を知らなかったという事になるのでしょうか?
又は知っていたうえで今回の手法で音質検証実験に臨んだという事なのでしょうか?


いずれにしても検証実験の手法としてはおおいに疑問が残ります。


今回のサンレコ誌企画の問題点

さて
何故こんな事を書くかというと
冒頭の 32ビット浮動小数点で音は変わるのか?というコーナーの趣旨が これだとタイミングとベロシティーが若干違う音を同じプラグインでミックスした音の聴き比べになってしまうので、正確な音質の検証にはならなくなってしまうのです。
違う音を聞いて 違うだの良いだと感想を書かれても 実に曖昧ですよね。

実際に両方に差は感じますが それが発音タイミングの違いによる聞こえ方の差なのか?単純に32ビット処理由来の差なのか?が不鮮明です。
ましてやベロシティーにも差がある可能性が残るとすると はっきり言って企画自体が台無しになってしまうほど大きなミステイクであると考えます。

せっかくいい企画できちんとした森元さんというベテランエンジニアを起用したのに 非常に残念ですね。

サンレコさん 今後の改善を希望します。



***********************************************
追記
リットーミュージック サンレコ編集部に今回の件について検証をお願いする問い合わせをしたところ
以下の様なご返答をいただきましたので掲載します。

【●▲様

お問い合わせいただき、ありがとうございました。
ご指摘いただきました件につきまして検証いたしました。

1)峯岸氏がLogic Pro Xで制作した楽曲をトラック別に書き出したファイルにつきまして

峯岸氏に書き出したファイルの逆相差分検聴をお願いいたしましたが基本的にすべてのトラックについて、ご指摘いただいたようなMIDIからのオーディオ書き出しそのものによる差(タイミング、音量など)は見られませんでした。


ただし、プラグイン音源およびエフェクトのオシレーターおよびLFODAWのクロックとシンクしていないため、一部のトラックではモジュレーションのタイミングが異なることにより、個別に書き出した32ビット浮動小数点と24ビット固定小数点で、その違いの分だけ異なります。


編集部でも素材を確認しましたがDAW画面上、同位相であっても32ビット浮動小数点ファイルと
24ビット小数点の差分が認められるものが一部あり、これは上述した理由だと考えます。


2)森元氏によるAVID Pro Tools HDX上でのミックスにつきまして

森元氏によるAVID Pro Tools HDX上のミックスでも、モジュレーションを使用したエフェクト(ディレイ/リバーブなど)が使用されており、そのモジュレーション・タイミングの差は素材の書き出し時と同様に存在しています。


従いまして、32ビット浮動小数点で書き出したミックスと24ビット固定小数点で書き出したミックスではファイル・フォーマットの違い以外に、そのエフェクト分の差は存在しています。

ただし、取材につきましては何れのミックスも複数回再生して試聴しておりまして、その都度モジュレーションのタイミングは異なります。


その上でお二方にコメントをいただいておりますが、そのモジュレーションのタイミングに起因する違い(再生ごとでの印象の違い)はありませんでした。


3)企画全体につきまして

2月号特別企画内の「実践」では32ビット浮動小数点ファイルと24ビット固定ファイル、いずれをベースにするのかという
ワークフローの違いに着目しております。従って、再生ごとにタイミングの変わるモジュレーション系エフェクトを排除するといったことはせず、峯岸氏、森元氏に通常の制作の流れに従って、まず32ビット浮動小数点ベースで作業していただいた後、24ビット固定小数点ファイルにそのまま差し替えるという流れを採りました。


そこでトラック制作者、ミックス担当エンジニアが受けた印象からワークフローへの提言として記事をまとめていることは多くの読者の方々にご理解いただけたことと思います。

しかしながら、●▲様からご指摘いただきましたように、これが厳密に32ビット浮動小数点ファイルと24ビット固定小数点ファイルの音質を比較するという趣旨であるならば再生ごとにタイミングの変わるエフェクトは排除する、あるいはミックス前の素材の同一性を担保するために32ビット浮動小数点ファイルから24ビット固定小数点ファイルに変換するといったことが必要になるかと思います。


今後の記事制作の参考にさせていただきたいと考えております。

貴重なご意見ありがとうございました。】


以上
ソフトシンセのLFOモジュレーション系のエフェクトで差が生じている
という事ですが、実際聞いてもらうとわかりますがピアノやグランカッサ、ストリングス系まで丸々残る(絶対的な時間差がある)ので
発音タイミングは合ってるけど揺れ方が違うという説明には納得しかねるがものがありますが
まあ良しとしましょう。

私が気になったのは赤文字のところをです。
102Pの企画タイトルは
「32ビット浮動小数点で音は変わるのか?」
です。
それを 24ビットと32ビット どちらで作業したほうがいいかな?という事を重要視した と説明されているのが納得いきませんね。
そんなこと聞かれたら「32ビット浮動小数点に決まってる 実験なんかしなくていいよ」と誰でも思うでしょう・・・。

あえて音が変わるのか?という事を実践したはずなのに 音が変わる要素は省かなくてもOK とは・・。
なんとも言えませんが 今現在は読者もそれなりのDAW環境を持っているわけで あまり意味のない記事は逆に不信感や期待はずれの気持を生むだけかと考えます。


以上
サンレコ2016年2月の記事についての検証、見解でした。

おわり