レコーディングエンジニアの仕事ブログ

レコーディングの事、音楽の事、DAW.DTMの事など適当に書きます

WAVE 48kHz 24bit オーディオがCDの278倍?

各方面で色々言われている浜崎あゆみニューアルバム
その広告で気になる記述が・・・

記事引用:【USBにはCDの278倍という高音質(48KHz、24bit、wav.file)音源で全15曲を収録予定で、これも日本人アーティスト初の試みとなる】

CDの278倍とは?
真面目に検証。
試しにファイルを作成してみました。
1分ちょうどの音楽ファイルの容量は以下のとおりです。(全てステレオ)
WAVE 44.1khz 16bit = 10MB
WAVE 48kHz 24bit = 16.4MB
WAVE 48kHz 32bit = 21.9MB

という事でデータ量はCD規格の441-16の10MBに対して
今回の48-24というデータは約1.64倍。

では何をもって278倍なのか?
16bitが65536段階
24bitが16777216段階
なので
256倍。
48kHzが44.1kHzの1.088倍

つまり256倍×1.088倍で約278倍と書いているようです。

うむむむ・・・

これは問題か?問題ではないけど・・・
数字上むりやり278倍と書いて高音質かと言われればそんな事はないでしょうし
高音質を求めるオーディオマニアの方たちに向けた音楽とも方向性が大分違うので・・・

いったい何がしたいんだ?
という思いです。

えーと まとめ。
48kHz 24bitはCDの1.64倍のデータ量。
数値上はデジタル化音量分解数が16bitの256倍
サンプリング周波数が1.088倍
という事です。

そもそも○○倍という表記は音質を比べるものではありません。